大阪夜景の「最旬」撮影スポット!高層ビルから工場、イルミネーションまで…プロが厳選する夜の絶景5選

展望台、イルミネーション、高層ビル群、工場夜景など、ひとくちに「大阪の夜景」と言っても実にさまざまです。今回、20年以上にわたり夜景を撮り続けてきた写真家・堀寿伸さんに最旬フォトスポットをセレクトいただき、きらびやかな大阪の夜を撮影するコツや楽しみ方、楽しさを伝授してもらいました。

さきしまコスモタワー展望台のエスカレーター

昼とはまったく異なる表情を見せる大阪の夜。展望台から見晴らす高層ビル群、期間限定のイルミネーション、パーキングエリアから一望できる工場夜景など、美しい夜景を満喫できるスポットもたくさんあります。

そこで今回、その魅力を知り尽くし、最新刊 『きらめきの大阪夜景めぐり』を出版した写真家・堀寿伸さんが、旅行者でも訪れやすい最旬フォトスポットをセレクト。各スポットにふさわしい撮影のコツや鑑賞ポイントなど、20年以上にわたり夜景を撮り続けてきた堀さんのアドバイスを参考に、個性豊かな大阪夜景を写真に収める楽しさを満喫します。

Guide

人物紹介画像
堀 寿伸(ほり としのぶ)

写真家・映像クリエイター。 1977年大阪生まれ。立命館大学経済学部卒。 2002年よりウェブサイト上での活動を開始。商業写真家として夜景や建築写真の撮影を行いながら、 夜景文化の発展と認知度の向上を目指して活動中。 著書に「大阪夜景 増補改訂版」、「東京夜景」、「山夜景をはじめて楽しむ人のための関西ナイトハイキング」、2025年4月には東京ニュース通信社より「きらめきの大阪夜景めぐり」を刊行した。

淀屋橋スカイテラス

淀屋橋スカイテラス

水都大阪らしさにあふれる最旬スポット

中之島周辺は、高層ビル群とその間を走る道路の光、そして河川の水面に揺れる反射光が重なり合い、“水都大阪らしさにあふれる都心の夜景”を楽しめるエリアです。

なかでも今回、堀さんがいち押しするのが、2025年9月1日に開業したばかりの「淀屋橋スカイテラス」。最上階にある吹き抜けの展望台からは中之島~梅田方面の夜景が一面に広がり、林立する高層ビル群の迫力を間近で感じられるフォトジェニックなスポットで、各線「淀屋橋駅」に直結したアクセスの良さも魅力です。

吹き抜けの展望スペースからは、浪華三大橋(天満橋・天神橋・難波橋)や大阪市中央公会堂などの近代建築、メインストリートの御堂筋や水都らしい遊覧船の往来も写し込みやすく、スマホでも雰囲気のある一枚が撮影できます。

淀屋橋スカイテラスからの眺め

中之島西部や梅田方面の夜景はビルが“壁”のように立ち並んでいて、とても立体的。淀屋橋スカイテラスから見ると圧倒されるほどの奥行きがあって、光が幾重にも重なる様子が美しいです。また夜景写真が初めての方でも撮りやすいのが、この展望台の魅力。ビジネス街だからこそ、オフィスが稼働していて光量の多い平日の撮影が狙い目です。スカイテラス内にはカフェもあるので、夜景を眺めながらゆったりとした時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。

淀屋橋スカイテラス
住所:大阪府大阪市中央区北浜3-6-22 淀屋橋ステーションワン 30階
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営業時間:10:00〜23:00
定休日:なし(ビルの閉館日に準じる)

阪神高速4号湾岸線・高石PA

工場夜景

大阪湾岸に広がる“光の重工業地帯”で一期一会の1枚を!

大阪の夜景といえばきらびやかな繁華街や高層ビル群を思い浮かべがちですが、実は“工場夜景”も見逃せません。大阪湾沿いに広がる重工業地帯は、日中とはまったく違う幻想的な光景に包まれます。なかでも堀さんが「インダストリアルな夜景を気軽に楽しめる」と太鼓判を押すのが、阪神高速4号湾岸線(北行)にある「高石パーキングエリア(PA)」です。

高石PAの魅力は、海沿いに整然と並ぶ石油化学プラント群を、安全な場所から、広い視界で、しかもほぼ真正面に眺められる点。タンクや配管がつくり出す規則的なライン、深夜でも稼働する灯り、そして工場全体を包む巨大なスケール感──そのすべてが、訪れる人を“工場夜景の世界”へ引き込みます。

高速道路上のPAという立地から、車で立ち寄りやすく、市外からでもアクセスしやすいのもポイントです。視界いっぱいに広がる光の工場群は、まさに“巨大な都市装置”。大阪が持つ産業の力強さを感じさせるスポットとして、堀さんもおすすめしています。

工場夜景
無機質な配管と煙突が、夜の闇に光を放つ幻想的な工場夜景。
工場夜景
人工物でありながら、どこか有機的な美しさを感じさせる“大阪の裏側の景色”。

工場夜景は、昼の姿を知っている人ほど“別世界”に見えるのではないでしょうか。なかでも高石PAの周辺はプラントの密度が高く、林立する煙突から立ち上る蒸気も幻想的でSF映画のような雰囲気。湿度が高い夜は光がふわっと拡散して柔らかい印象に、乾いた空気の日は配管のディテールまでくっきりと写ります。ズームレンズを使って細部を切り取るのも面白いです。ぜひPA内をくまなく歩いてお気に入りの構図を探してみてください。

高石PA
住所:大阪府高石市高砂1-8(阪神高速4号線 北行)
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営業時間:24時間
定休日:なし

とんぼりリバークルーズ

とんぼりリバークルーズ

きらめきも賑わいも大阪で“一番濃い”夜景を船上で楽しむ!

大阪を代表する夜景といえば、やはり道頓堀。ネオン看板がひしめき合い、川面すれすれまで光が降り注ぐような、圧倒的なエネルギーに満ちたエリアです。堀さんが「大阪らしさを最もダイレクトに感じられる」と語るのが、この道頓堀川で運航されている「とんぼりリバークルーズ」です。

船がゆっくりと進むにつれて、グリコサインをはじめとする巨大看板が迫り、ビル壁面に映る色とりどりの光が水面で揺れます。徒歩で見る景色とは違い、川から見上げる構図は“光の密度”が段違い。スマホでも明るく鮮やかに撮影でき、写真初心者にも好相性のスポットです。

クルーズは約20分前後のショートトリップで、旅のすきま時間にも利用しやすいのが魅力。周囲の人の動きや橋の下を通る瞬間など、 “動く光景”の変化そのものがドラマになり、どの瞬間もシャッターチャンスになります。

水面いっぱいに広がるネオン、橋と建物の隙間からあふれる光、人々の賑わい──。“これぞ大阪”と呼べる夜景を、大阪ガイド・クルーによる詳しい解説を聞きながら楽しめるスポットとして堀さんも太鼓判を押しています。

道頓堀の夜景
道頓堀ならではのエネルギーに包まれるナイトクルーズ。大阪らしさを一枚に収められるフォトスポット。
えびす橋
えびす橋の下をくぐる直前もシャッターチャンスが。

道頓堀の夜景は、とにかく人々の熱気と光の量が圧倒的。ネオン看板の光が周囲の建物や水面に反射して、まるで別世界のような光の世界が広がります。おすすめは、やはりえびす橋の周辺で、ネオンの明るさはもちろん、橋上や遊歩道を歩く人々との一体感が素晴らしい雰囲気。撮影のコツは、ブレを抑えること。船はゆっくりですが揺れはあります。スマホなら連写モード、カメラならISO感度を上げて速めのシャッタースピードを意識すると、くっきりした写真になるのでご参考に。

とんぼりリバークルーズ 太左衛門橋船着場
住所:大阪府大阪市中央区宗右衛門町7-13
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運行スケジュール:11:00便〜21:00便まで、毎時00分、30分に出航
料金:大人2,000円(税込)、学生1,000円(税込)、こども(小学生)500円(税込)
電話番号:050-1807-4118

さきしまコスモタワー展望台

さきしまコスモタワー

見渡す限りの大パノラマ。海も街も一望する“空中の特等席”

大阪ベイエリアのランドマークとしてそびえるさきしまコスモタワー。その最上階にある展望台は、堀さんが「大阪で“水平線まで見える夜景”を撮りたいなら、まずここ」と語る、圧巻の展望スポットです。

高さ252mから見渡す眺めは、まさにデジタルパノラマのよう。人と物流が行き交うベイエリアの灯りや、 梅田を中心とした大都市街の高層ビル群が遠くまで連なり、海と都市がひとつの画面に共存する“大阪らしい夜景”が広がります。

展望フロアは全面ガラス張りで、窓の傾斜をいかした設計が特徴。ガラス越しに視点が自然と下へ向かうことで光の奥行きが一層強調されます。内装そのものが暗めに調整されているため、反射が少なく、スマホでも撮影がしやすいのも嬉しいポイントです。

さきしまコスモタワーからの眺め

時間帯によって表情が大きく変わるのも、この展望台の魅力。特に大阪湾に沈む夕日は絶景で、時期によっては明石海峡大橋と太陽が重なります。またブルーアワーには空と海の境界が淡くにじみ、夜が深まるにつれて夜景の光がくっきりと際立っていきます。季節によっては、海側に船のライトが連なり、まるで“光の航路”のような風景が現れることも。

大阪湾に沈む夕日
大阪湾に沈みゆく夕日。刻々と変化する空の色が印象的。

基本的に大阪の代表的な展望台は市街地にあり、水平線まで広く見渡せる場所はあまり多くありません。しかし、さきしまコスモタワー展望台は海側から都心方面の夜景が見える貴重なスポットとなっています。360度全方向の眺望が楽しめるので、天保山大観覧車やUSJ、遠くには関西国際空港や神戸方面、明石海峡大橋など、各地のランドマークも見つけることができますし、遠くのタンカーがゆっくり動く軌跡や、波に反射する光は、肉眼で見ると本当にきれい。スマホ撮影なら、ガラスにレンズをぴったりくっつけたり、レンズの周囲を上着などで覆うと反射を抑えられます。

さきしまコスモタワー展望台
住所:大阪府大阪市住之江区南港北1-14-16
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営業時間:11:00~22:00(最終入場 21:30)
定休日:月曜(祝日の場合は翌日振替)
料金:大人1,200円(税込)、中学生・小学生600円(税込)
電話番号:050-1726-0639

安満遺跡公園(あまいせきこうえん)

安満遺跡公園の夜景

古代と現代のあかりが溶け合う妙味

高槻市に位置するこの広大な公園は、弥生時代の遺跡を保存・活用した、歴史と自然と都市が融合した空間で、夜にはやさしい光に包まれた穏やかな景観を楽しめます。

園内は広く見通しの良い芝生エリアや散策路、環濠エリアなどがライトアップされ、都市部の夜景とはひと味違う“余白のある美しさ”を感じられます。

敷地内のカフェやレンタルスペース周辺には暖色系のライトが灯り、建築の直線と光の陰影が心地よいリズムを生み出します。家族連れや散歩に訪れる人々の姿もあり、“生活の光”が自然に混じり合うのもこの公園ならでは。堀さんも「ここは光がやわらかくて、見ていると気持ちが落ち着いてくる」と話していました。

都会の喧騒から一歩離れ、旅の合間にほっと一息つきながら撮影できるのも魅力のひとつです。

SAKURA広場の夜
SAKURA広場の夜。広々とした芝生と大屋根のやわらかな灯りが落ち着いた雰囲気。

大阪で夜景というと華やかなイメージが強く、どうしても“光の量”に注目しがちですが、安満遺跡公園のように光と影のバランスが絶妙な夜景も素敵ですよね。暗い部分があるからこそ、照明や建物の明かりが引き立つとも言えます。特に弥生時代の環濠を再現したエリアのライトアップは、歴史的な風情とあいまって落ち着いた夜景を演出しています。スマホ撮影なら、夜空を多めに入れる構図がおすすめ。広がり感が出て公園の気持ちよさが伝わりますよ。

安満遺跡公園
住所:大阪府高槻市八丁畷町12-3
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電話番号:072-648-4725

大阪の夜をめぐる「光の旅」を記憶するベストショットをお土産に!

コスモタワー

高層ビル群のまばゆい光、湾岸エリアに広がる工場夜景、水面で揺らめくネオン、そして静寂に包まれた公園の灯り――今回、写真家・堀寿伸さんにご紹介いただいたスポットは、大阪の夜が放つ多彩な魅力を存分に感じられる場所ばかりです。

光の密度や色合い、反射、影の形など、ほんの少し視点を変えるだけで、カメラやスマホに収める一枚はぐっと印象深い写真になります。なかには中心地から少し足を延ばす必要のあるスポットもありますが、それだけの価値がある“ワンシーン”が待っています。

ぜひ、まばゆい光に包まれた大阪の夜を五感で味わいながら、自分だけの一瞬を写真とともに旅の思い出に刻んでください。

Text:西村由起子(Yukiko Nishimura)
Photo:堀 寿伸(Toshinobu Hori)
Edit:週刊大阪日日新聞社
Direction:人間編集舎